加藤内科 内科・リウマチ科    〒500-8389 岐阜県岐阜市本荘2613
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糖尿病の診断基準と治療薬選択指針
 


糖尿病の新しい診断基準が改定され,従来の血糖による診断基準に同列で,慢性の高血糖の指標として HbA1c が糖尿病の診断に利用された.HbA1c(NGSP 値)6.5%以上が糖尿病の診断基準として使用されるこ とになった.一方,HbA1c 国際標準化の検討から HbA1c(NGSP 相当値)= HbA1c(国際標準値)= 1.019 × HbA1c(JDS 値)+ 0.3%の関係式が成立し,HbA1c(NGSP 値)は HbA1c(JDS 値)+0.4%で推算された.す なわち HbA1c(国際標準値)6.5%は,HbA1c(JDS 値)6.1%に一致する.この HbA1c(JDS 値)6.1%は, 空腹時血糖値126 mg/dL,75 g糖負荷試験2時間値200 mg/dLに一致し,日本のデータでも網膜症の発症頻 度が有意に増加する HbA1c(JDS 値)に一致する.海外では HbA1c 値の 2 回連続測定で異常であれば糖尿病の 診断が可能であるが,日本では HbA1c(JDS 値)値の連続的異常測定のみでは糖尿病の診断はできないことに注意する.